危機感のなさ
危機感がない。人生の。大学入学当時はありすぎるほどあって、人生で一番と言えるほどの行動力の源になっていた。
女の若さという価値にリミットがあると痛いほど自覚していたからだろう。
どんなところでもプライドの高い私だが、性欲と恋愛脳と女好きな感性の割に平均以下の容姿故、物心ついた頃から女として底辺にいるという自覚を芽生えさせ、同時に鬱屈したフラストレーションをぐつぐつと煮えたぎらせながら成長してきた。このエネルギーは東京に出た瞬間爆発し、成長というのは案外底辺からの出発の方が余計なプライドがなくやりやすいもので、なにがなんでもモテてやる、見返してやる、可愛くなっていい男とセックスしまくってやる、と脇目もふらず突き進んで行けたのだ。
結果はまあ上々。
恋愛は人を変えるなあ、としみじみ振り返って思う。しみじみしてちゃダメなんだけど。
もともと尋常じゃない怠けものだったのに、そんなこんなでエネルギーを使い果たし、無気力、留年と、ありがちな失敗パターンを辿っている。
で、あの時頑張れたのは性欲エネルギーだけが元かというとそんなことはなく、大学失敗や高校時代の無力感からくる、勉強仕事以外でのし上がってやる、同じ土俵に立ってやりてえ!という承認欲求も大いにあったのだ。
つまり、自分の能力じゃたいした仕事なんてできない、(怠けものだからやる気もない)でも勝ち組になりてえ、男捕まえてなってやる!!という短絡的でありがちな思考。
そこであきらめなかったのは性欲のなせる技というか。プライドにも性欲にも感謝なのだが。
いま、5年前よりも5歳年をとり、23歳を目前に、特に行動もせずひたすら漫然と鬱々しながら時の過ぎるのを待つ生活をしている。
ブスなんだから若さを利用しなきゃ勝てない!さっさといろいろ進めなきゃ!と焦っていたあの頃の私に申し訳ない。君の1、2年をいま食いつぶしているよ。
挙げ句の果てに、公務員は潰し効かないしむしろこのご時世リスクだろ!と不安になりいきなり民間に方向転換したのに、いまの私は楽に流れるべくなんと町役場を受けようとしてるのだ。賃金月16まん。バカか。
まあ栃木はわりと裕福で、しかもその自治体は農業も盛んで、某偉い方の牧場なんかもあるから、地方財政の危機も乗り越えてくれんじゃないかな〜なんて甘いだろうか。
つぶし効く効かないのレベルですらない。
もう一回学校に通い直して国家資格も取らせてもらえる環境にあるのに、相変わらず私のプライドはそれを許さない。意地をはったらテコでも(自分からは)動かない。
反抗期は続くのだ・・・
ということで、人生に対する危機感がなく、今就活を頑張らなければならないこと、語学や専門知識を少しでも身につけ、人材としての価値を上げておくこと、そういったマストから逃げている。
あーあ、わかっててやらないんだもん、しっぺ返しがいつかくるだろうなあ、とのんびりしたものである。
ネットばかりだらだらやって、唯一の武器だった国語能力すら怪しくなっている。
情けないの極みだが、本音で言えばもうそれすらどうでもいい。いや、回復と成長の道のりが遠すぎて、道端でたちどまって空を見ながら一服してる感じ。
でもでも、お金はほしいのだ。友達とも遊びたい、社会の上層ともかかわりたいよう、使命感もって仕事して社会とつながりたい、この欲求は、暇故か、それとも本心か。最近は少し、嫉妬心というエネルギーがもどってきてはいるが。
ただやっぱ、頭使ってなにか生み出すことは上手いくないし、続く気もしない。